Xダルシム戦はXリュウの苦手とするカードのひとつ。ある程度以上の距離で波動を撃つと、全てドリルを刺されます。一方で中間距離ではリュウもファイヤーとフレイムの出がかりを見て痛い返しを用意出来るのですが、このジャンケン(ファイヤーかフレイムか)に続けて負けた後の巻き返しが困難です。
(1)低めくり
ダルシムには低めくりが有効です。
対フェイロンと違ってオモテヒット時にピヨらせる確率が低いのですが、それでも張り付いて行くことは可能です。
基本的にはヨガファイヤーに竜巻を合わせた後に狙います。
昇竜は(ダルシムの起き上がりモーションが割と短いため)密着かまたは密着で小攻撃を1発当てた後ぐらいの非常に近い距離で食らわせないと、その後低めくりには行けません。ダウンさせてジャンプ小キックをガードさせて、投げの裏選択として小昇竜を出すのが狙いどころ。
低めくりは中キックで。
ウラで食らわれたなら、しゃがみ中パンチ≫しゃがみ中パンチ≫大波動でピヨり。
オモテで食らわれたら、しゃがみ中パンチ≫大足払い≫飛び込みから投げ択。またはしゃがみ中パンチ≫波動でピヨりを期待します。
(2)上体のけぞらせ
ファイヤーかフレイムかは分からない、しかし確実にどちらかを出した証拠の、上体のけぞらせポーズ。
これへの対処が出来ないとダルシム戦はかなり大変です。
a. フレイムが届くぐらいの距離
ここでのけぞらせポーズを見たら、すぐに中や大の竜巻。ファイヤーへのカウンターになるのはもちろん、リュウ側の対応が早ければフレイムにもカウンターになります。フレイムは出し始めのしばらくで攻撃判定が薄く、竜巻を攻撃する高さにありません。かつ攻撃判定はかなり遠いところにしかないため、懐がガラ空きです。リュウはフレイムの攻撃判定が厚みを持つ前に懐へ入ってしまえばよいのです。
b. フレイムが届かない距離のうち近め
のけぞらせポーズを見たら1/2のジャンケンをするか、自信があればどちらにも見てから対応をします。すなわちファイヤーに竜巻、フレイムには飛び込んで大パンチ。
c. 遠距離
遠距離でのけぞらせポーズを見たらすぐ大竜巻または歩いて前ジャンプ大パンチ。
もちろん「歩く」と「前ジャンプ」はセットではなくて、フレイムを見てジャンプすればよい話。なのでダルシムとしてはフレイムは選択しにくいです。
ファイヤーに対する竜巻は、識別後では難しいでしょう。ただし選択がハズレでもフレイムで燃やされるだけです。
d. 端々近く
ダルシムの立ち大パンチが波動拳ポーズに触れないぐらいの遠距離では、のけぞらせポーズを見てすぐ波動を撃ち返すのが安定行動のひとつです。
弾の撃ち合いでお互いがゲージを溜めた場合、リュウの真空波動の方が相手の行動を制限する力を持ちます。
対してダルシムはフレイムやブラストで早くゲージを溜めますが、先にゲージを溜めたところで遠距離にいては大した使い道がありません。
(3)ダルシムの牽制
e. 立ち大パンチが棒立ちリュウにスカる距離
こんな遠くで立ち大パンチをスカる理由があまりないですが、これを出すなら戻りに大波動を迫らせます。
d. 立ち中キックのギリギリ外
リュウが打開を求める側なら、立ち中パンチや昇竜。リュウがすぐに何かをしなくて良いなら、ダルシムののけぞらせポーズを待ちます。
牽制技を出さないと読んだら前進もありです。
e. 立ち中キックの間合い内
ギリギリ内側では、立ち蹴りの出がかりを見てすぐ大波動が出来るならそうします。立ち蹴りの戻りに弾を迫らせるように。必ずしも「ダルシムがジャンプ出来ないぐらいに迫らせる」ことを要するものでもなくて、そもそもでこの距離では波動ポーズを確実に識別してからジャンプ避けをするのがやや困難なのです(ゲームスピードにもよる)。つまり先に潰されない保険というだけの撃ち方。うっかり別の動きに反応してジャンプしたダルシムにどのようなお仕置きをするか、それが重要でしょう。
またはdに同じくのけぞらせポーズを待ちます。
かなり内側だと、ダルシムの足元の出張判定を足払いで蹴れます。また、昇竜が根元ヒットするため(完全無敵期間なので相打ちにならないため)打開を求める際は特に有効。
(4)リュウからの起き攻め
めくれず正面からの飛び込みになる場合は、中キックをなるべく低空で重ねます。「なるべく低空」は大事で、基本的にジャンプ中攻撃をガードされた後は着地でダルシムの投げ間合い内なのですが、ダルシムが投げをする前に少し後退して投げ間合いを外れることがリュウに必要となるわけです。ジャンプ攻撃を高めで当てると着地までに空中で前進するため、着地点が近すぎる(歩いて下がってもまだ足りない)かも知れません。
低空で中キックを重ねて、ガードされたら前に出て投げ or 下がって中足払いファイヤー。
ダルシムには↓小K中Kという投げ抜け入力があります。リュウがダルシムの投げと投げ抜けを両方咎めようと着地で遅めの生真空波動を狙った場合、小スラで避けられる。ダルシム自らは投げを入力しない選択で、この場合当然リュウの投げを食らうものの、しかし投げ抜けてOK。
タイミングが合えば上述リュウの中足払いファイヤーが刺さりますが、小スラは出がかりが2〜3フレームという速い技。投げ抜け受付13フレームの中でこの小スラを出すタイミングを早め遅めと変えていけば、リュウの中足払いを食らうことの方が少ないのではと思います。ただし、↓小K中Kの投げ抜けでやり過ごす狙いに対しては前に歩きつつ(またはその場で)タイミングを読んでの小昇竜がヒットすれば一気にKOまで行く可能性があります。なお、昇竜は透明のまま4フレームほど待機するため、小スラを刈り得る期間は中足払いより長いです。
その他。
f. 大ゴスの択
大ゴス or 投げの択はジャンプ中攻撃から出来ないので通じにくいですが、やるならジャンプ大パンチやキックから着地で歩いて。投げ狙いはおそらく通常技で割り込まれるので、それを承知で行って下さい。
g. 中ゴス
ジャンプ大攻撃低空重ね≫中ゴスはタイミング的には割り込まれません。ただし立ってスカされるかも知れないです(立ちガードされた経験なく不明)。
h. ジャンプ大パンチキャンセル空中竜巻
着地で大ゴスの択や歩いて連携を考えるなら、ジャンプ大パンチをキャンセルして空中竜巻を出した方がいいでしょう。普通の着地より「歩き縛り」が2フレーム短いはずです(普通の着地は7フレーム歩けず空中竜巻の着地は5フレーム歩けない)ただし空中竜巻には歩きどころか何も出来ない完全な隙が5フレームあって、ジャンプ大パンチを立ち食らいされるとやや難しいことになります。すぐに大足払いや中足払いへコンボにしないと投げられてしまうのに、打点がかなり低くないと着地でコンボ出来ません。
ちなみにこれをするとゲージが溜まりやすいです。
(5)折檻≫大スラ
過去に何度か食らいました。よくわかっていません。何かわかれば追記します。着地リバーサル竜巻がベストか。
(6)ダルシムがジャンプしたら
波動の構えを見たつもりで中距離のダルシムがうっかりジャンプしてしまったら、空対空ダウン技のジャンプ中パンチや空中竜巻を必ず見せるように。これをダルシムが弾こうとするなら、決め打ち気味になりやすいです。
リュウ側は超反応をしなければならないわけでなく、別の事に集中していてもいいです。
(7)大局
このカードの問題は、リュウが大きくリードされたら逆転が難しいという点です。リュウに対するダルシムは、攻める必要を無くした時にこそ強いです。一方でダルシム側は中距離や近距離でたたみ掛けることも出来る(その接近戦においてダメージ期待値的に分があるかどうかは別にして)。
「ダルシムの勝ち率がリュウのa倍」「リュウの与ダメージがダルシムのa倍」という一見互角の博打がラウンド前半にあったとして、これが実は互角でもないという事です。
特に序盤は、ダルシムになるべく目立ったリードを奪われないことを主眼とすべきかなと思います。残りタイムの少ない終盤でまとまったリードを奪ったなら、リュウも「確実に少しずつダメージを受けながら逃げ勝つ」という方針を得ます。