リュウ戦におけるXブランカは弱体化Sザンギのようなもの。リュウ側が慣れたらブランカは結構難しくなると思います。
(1)前ジャンプに大足払い対空の心
小波動連発中など、大足払い対空の出来る距離/タイミングでブランカが前ジャンプをして来ることがあります(ブランカ側が上級であるほどこのケースは減ります)。
この前ジャンプがブランカにとって良いのかどうかを考えましょう。
リュウが以下のポリシーで大足払い先端を当てて来たら、ブランカはどうしますか?
ブランカの着地の隙(1フレーム棒立ち)またはその次のフレームに伸びきり1フレーム目となるようなタイミングの大足払い
このうち、ブランカの着地の隙とリュウの大足払いの伸びきり1フレーム目が同じフレームだったらどうでしょう。
ブランカは転ぶしかありません。
リュウの大足払いは出がかりの食らい判定出張がなく、脚部分は攻撃判定と食らい判定が同時発生します。なのでこのケースではブランカが空中で大パンチを振っても殴るものがない。
リュウ側がこれを完璧にやればブランカに選択肢はありません。ただし当然ながら要1フレーム目押しです。
1フレーム目押しが不安定なら(私は不安定)、1フレーム遅れた大足払いを許してみましょう。
これも、ブランカが空中で大パンチを出す意味ないですね。
着地ガードは当然出来ます。また、逃げピョンコも出来ます。しかしそれ以外何をしてもリュウの大足払いを食らいます。逃げピョンコはゲージを溜める以外の得がなく、大足払いを空振ったリュウに何かを食らわせることは不可能。
つまり、リュウ側が2フレーム目押しさえ出来れば、リュウの勝ちかあいこというわけです(注)。
そもそもリュウ側が精度を上げれば上げるほどブランカは負け確に近づいて行くわけで、つまりあまりやるべきではないと思います。
(注)ブランカの落下を見てベストタイミングを測り大足払いを出してもなお着地ガードされる(すなわちランダムで空中のどこかのフレームが消滅する)ことがあるかも知れません。それがあるとしてなおブランカに勝ちは無し。ただ、空中フレーム消滅が実際にあるならば、その頻度によってリュウの大足払いの勝ち率と仕切り直し率に影響はあります。
(2)ローリスク波動間合い
ローリスクは言い過ぎですが、先読みジャンプをされてもピヨりにくい距離です。
棒立ちリュウに対しブランカの大足払いがギリギリスカるところ。これ以上近付くと、ブランカは波動〜拳!ポーズに前ジャンプ大キックを当てられないようです。攻撃判定がリュウの上体の向こう側に行ってしまう。
大キックは相手をピヨらせるために大事な技で、これに変えて中キックや大パンチだとピヨる期待はあまり出来ません。
重要なのは、ブランカはピヨり直前の相手をピヨらせる合理的駆け引きを持たないということ。噛み付きがピヨ値を持たないため、リュウがしばらくガードに徹していればそれまでです。
(3)歩き噛み付きしかない
スーパーストII以降のブランカはしゃがみガードをしているリュウを削れません。ローリングは食らわせてもガードされても返しの波動拳を食らう。ガードしているリュウにダメージを与えるなら噛み付くしかない。かといって「昇竜を出したら空ジャンプでスカせる」ような駆け引き間合いから飛び込んでキック先端当てなどという選択も(その離陸地点を取った直後に)リュウに前進または後退をされて不発。
つまりほぼ地上で歩いて噛みに行くしかありません。変化として「地上で十分接近して前ジャンプ小キックめくり」「リュウの中足払いに先読み前ピョンコ」などありますが、前者はそんなことをしている暇があれば噛んだ方が良さそうだし、後者は先読み出来ているなら打撃をぶつけるべきだし、おそらく有用な変化というものではありません。
(4)接近戦
ブランカはストIIで最も広い通常技の投げ(噛み付き)をゴールとし、それを牽制しようとする小技中技の出がかりや引っ込みに打撃を入れようとします。
ブランカからの飛び込みコンボを思いリュウが弾を撃てなかった場合に接近戦になりますが、接近出来たからといって大きなリスクを与えるわけでもないのがブランカ。
リュウは中足払いを中心に、しゃがみ中パンチと生波動(生ファイヤーもアリ)をします。通常技がヒットしたまたはガードされたら、キャンセル小波動。
中足払いはしゃがみ中パンチよりリーチがあり逆に引っ込み期間がやや長い。なので届く距離で出すことを心掛けます。
しゃがみ中パンチはリーチが短い。しかしブランカの前歩きは食らい判定をかなり大きく前に突き出して、しゃがみ中パンチはそこを殴りやすいです(この際ブランカの下段に出張判定は無し)。しゃがみ中パンチの主な使い所は、棒立ちブランカにギリギリスカる距離またはそれより近い距離。この距離でのリュウのしゃがみ中パンチは出がかり以外にブランカの大足払いを食らいません。他の足払いも頭の判定を前に出すので絶妙のタイミング(しゃがみ中パンチの引っ込みに差し込む)でないとガードしたり食らったり。
そもそもここでは中足払いが棒立ちブランカに届くのでこちらを使うのもいいです。しかし絶妙なタイミングの前ピョンコをされると返せない恐れがあります(ゲームスピードによる)。中パンチの方が軽いのでその危険が激減するはずです。
ブランカは立ち小キック(脚無敵)と立ち大パンチ(リーチがあり出がかりの出張判定がない)と中足払い(リュウよりリーチあり)をメインの打撃とします。
打撃そのものではブランカに分があります。しかしリュウはブランカに打撃を出させてガードしてしまえば弾を撃つかどうかの駆け引きチャンスを1つ得ることになります。ブランカはある程度遠ければ波動の構えを識別対応でジャンプ出来ると思いますが、接近戦ではほぼ無理です。そこを生かすことを考えましょう。
ちなみに、スカる牽制技が来ると思えば弾を撃ってしまうのもアリ。
いずれにせよ、打撃をガードすれば弾を撃つかどうかの駆け引きだし、噛まれてもケンのような続く択の強要などもありません。
(5)リュウからの起き攻め
リュウからの起き攻めで、安定はまず小波動重ね≫さらに波動。
しゃがみ小パンチまたは中パンチ先端重ねも安定。ただし小パンチはリーチが短く安全距離は僅かです。
投げ択に行くのに便利なのは大ゴス先端当て。ローリングには勝ち、吹っ飛んだ着地にまた大ゴスが出来ます。バーチカルには負けて(*)、この場合は食らってお返しに何かを食らわせることは不可能です。
噛み付きに対しては、大ゴスの2段目先端を当てれば負けません(噛み付き間合いの外から届く)。起き上がり噛み付きをするブランカにガードさせてはつまらないので、2段目だけを当てるなら微妙に遅く当てたいところ。1段目はリーチに乏しいですがローリング類よりはあります。
大ゴスをガードさせて歩き投げと真空波動だけでも利のある駆け引きです。
ブランカは面倒に思えば逃げピョンコがあります。リュウは大ゴス空振りからすぐ波動を撃てるように心構えを。
ややシビアな距離調整が必要ながらジャンプ小キック先端低空重ねが多分(*)安定です。
着地で下がっても噛み付き間合いを出られるとも思えず、小足払いを連続で当ててから(**)しゃがみ中パンチと投げの択などになります。
ゲージがあれば着地で投げと真空の択が可能ではあります。
起き上がりピョンコでごまかすのを封じるため、ジャンプ小キック重ねには着地波動などを忍ばせておきましょう。
(*)判定図を見たところ、静止画像的にはリュウの大ゴスやジャンプ小キック先端はバーチカルに勝ちます。問題として残るのは「バーチカルの1フレーム目はどこにいるか」です。いきなり斜め前に移動しているなら、技の先端を重ねたはずのリュウと互いにめり込み相打ちになるはず。
自分でブランカをいじってみたところ、かなり低い位置でのヒットストップ画像を確認出来ました。ということでバーチカル1フレーム目は相打ちにならないのではと思います。
ただし、大ゴス先端を上述の通り微妙に遅く当てるなら、そのヒットの頃にバーチカルは大ゴスの攻撃を食らわない高さに移動していて、バーチカルの一方勝ちです。
大ゴス2段目先端をちゃんと重ねて勝てるならばその当て方を優先してもいいと思います。ただバーチカルは通常技で弾いても単発なのに対し空振りさせてしまえば大ダメージを与えられるので、私からは「出すなら出せ」のポリシーをお勧めしておきます。
(**)ブランカは立ち食らい時に腹の食らい判定を大きく下げます。ジャンプ小キック≫しゃがみ小パンチと連携させると、ジャンプ小キックを立ち食らいされた場合にしゃがみ小パンチがスカるかも知れません。
(6)ブランカからの起き攻め
ブログ読者さんの調査によると「リュウに地上中攻撃を当てて1ドット前に進めば噛み付き間合い」だそうで、よって安全飛び込み中キックをガードさせれば着地でブランカだけが投げ(噛み付き)を出来るゾーンと言えそうです。
(7)ブランカのめくり小キック
至近距離ジャンプを落とせずめくり小キックで絡まれたら、とりあえずイサムはしておきましょう。最悪噛み付きを食らっておけば続きはありません。
(8)大局
リュウが体力で大きくリードするとブランカは難しくなります。対してブランカが大きくリードしてもリュウは真空を盾に色々やりようが残る。ここがブランカの辛いところかなと思います。しかし真空がなければリュウも一発の力を持つキャラとは言い難い。ゲージ溜めは意識しておきたいところ。